品名 | 外観 | 成分 | 用途 |
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ビームスターWRシリーズ | 液体 | 酸化剤 | 消臭剤 |
ビームスターWSシリーズ | 液体 | 酸化亜鉛・有機酸 | 消臭剤 |
ニオイ物質は呼吸によって鼻に取り込まれ、嗅覚受容体という組織でニオイ物質は電気信号による情報に変わります。
この電気情報が大脳皮質に伝わり、ニオイの感覚が発生します。
ここで問題なのは、脳内で同じ電気信号となった時点で、ニオイ情報は記憶情報などと区別がつかないため、ニオイと過去の体験などは非常にリンクしやすく、同じニオイでも感じ方に大きく個人差が発生することがあるため、これらを考慮しながら 消臭方法の選定を行わなければなりません。
悪臭は微生物の腐敗によって作り出されることが多く、大腸菌などの通性嫌気性菌は、酸素が十分にある場合通常の呼吸を行い、酸素が不足すると、グルコースなどの栄養源を直接エネルギーとする嫌気呼吸を行います。
嫌気呼吸によりグルコースが分解され、有機酸などが発生することで有機酸系悪臭が発生します。
また、硫酸還元菌は偏性嫌気性菌の一種です。偏性嫌気性菌にとって酸素は有害であり、酸素の少ない条件で増殖し、その際に硫酸還元菌は硫酸イオンをエネルギーに変え、硫化水素を発生します。
微生物が嫌気呼吸を行い活動することを発酵や腐敗といい、腐敗により悪臭を持つ物質が生み出されます。
弊社では消臭剤法で主に使用されるメカニズムを中和、酸化還元、可溶化、変調、除菌防臭の5つに分類しました。
これらの方法はそれぞれ長所と短所があるため、使用条件を考慮しながら、単独もしくは複数の方法を組み合わせることで、効率的に効果を発揮します。
中和反応は水溶性が高くpHが酸性やアルカリ性の臭気に使用されます。例えばアンモニアは酸性物質と中和させることでアンモニウム塩となり、臭いを消滅させることが可能です。pHが上下に動くほど消臭効果が上がる半面、刺激性が高くなり、pHが元に戻れば再び臭気が発生する可逆反応であるということです。
酸化還元反応は、硫化水素のように、毒性、腐食性といった悪影響のある臭気を無臭物質に変化させたい 場合に使用されます。様々な臭気物質を変化させることが出来、中和反応と違い不可逆な反応ですが、刺激性が高く、規制対象物質が多いため、天然抽出成分など一部の物を除けば噴霧での使用は推奨できません。
可溶化は、メチルメルカプタンのように水に溶けにくい臭気を、界面活性剤などを用いて溶媒に溶かす方法です。安全性が高い消臭方法ですが、溶かし込む水や溶剤が必要であり、悪臭物質は変化しないので、溶かした水を 処理しないと臭気が再び発生してしまいます。
変調は、悪臭を芳香の一部に変えることで、消臭を行います。良く知られているのは、ジャスミンは芳香成分の中に悪臭物質のインドールを含んでおり、インドールをジャスミンの香りに変えることが可能です。速効性のある方法ですが、臭気とのバランスが悪いと不快なニオイになることがあり、芳香臭を不快と感じる人もいるため、注意が必要です。
除菌防臭は、原因となる菌を取り除くことで、悪臭の発生を防ぐ方法です。腐敗臭であれば全ての悪臭に対し、発生を未然に防止することが可能です。ただし微生物は環境変化で耐性が高くなることがあり管理が難しく、殺微生物剤は規制対象物質が多いことが問題点です。