製紙用薬剤 離型剤(Release Agents) 塗工用離型剤ラインナップ 品名 外観 成分 用途 DEF-791シリーズ 白色エマルジョン 脂肪酸カルシウム コーティングカラー用 DEF-783シリーズ 白色エマルジョン 脂肪酸カルシウム コーティングカラー用 DEF-963シリーズ 白色エマルジョン ステアリン酸カルシウム コーティングカラー用 クリーテックスシリーズ 白色エマルジョン ポリエチレンワックスエマルジョン コーティングカラー用 DEF-7000シリーズ 淡黄色エマルジョン 脂肪酸系エマルジョン コーティングカラー用 ニューワックスシリーズ 乳白色エマルジョン 脂肪酸系エマルジョン クリアコート用 塗工用離型剤の作用機構 塗工用離型剤とは、塗工層に潤滑性を与えて、塗料の流動性を改良し、カレンダーがけにおける平滑性と白紙光沢の発現を助け、ロールダスティング(汚れ)を防止する薬剤のことです。 離型剤の種類として、不溶性石けん、水溶性石けん、脂肪酸エステル類、ワックスエマルジョン、アミン類が使用されています。 主流は、ステアリン酸カルシウムで、2~3種類の組み合わせで使用する場合もあります。 ステアリン酸カルシウムが多用される理由は、 ① 経済性 ② 粘度への影響が少ない。 ③ 融点が高くスーパーカレンダー掛け時のダスティング防止効果が大きい等。 ステアリン酸カルシウムの作用機構は、 1. 紙に塗工された時に、ステアリン酸カルシウム(St-Ca)は均一に分散。 2. 乾燥工程に入り、水分が塗工表面、原紙から蒸発し始め、塗工層に水分の濃度勾配が生じます。 3. さらに乾燥が進み、塗工層の中間の水分は表面へ移行し始め、それに伴ってSt-Caも表面に集められ始める。St-Caが疎水性である為、バインダーにとらえられにくく水分の少ない層へ移行を可能にしています。 4. 表面に集まったSt-Caが金属ロールとの接着作用を軽減し、剥離を容易にしています。